重症熱性血小板減少症候群 その2

 重症熱性血小板減少症候群で亡くなった方が、4人となってしまいました。さらにこの病気に感染の疑いのある人も亡くなってしまったようです。「マダニに噛まれることで感染する病気」ですので、これから暖かくなるとマダニの活動が活発になるため注意がさらに必要になってくるでしょう。

 今回は、ダニが関係するその他の感染症について簡単にお話します。

日本紅斑熱

 関東以西で発生する。このところ報告件数は増えてきている。

 発熱・発疹・刺し傷が3大徴候。人が亡くなってしまうこともまれにある。

 リケッチアと呼ばれる病原体の感染が原因になる。

ツツガムシ病

 全国的に発生がある。

 39℃以上の発熱が起こる。発疹、刺し傷が見られる。人が亡くなってしまうことがまれにある。

 リケッチアと呼ばれる病原体の感染が原因になる。

ライム病

  寒い地方や標高が高い地域で発生する。

 特徴的な赤い斑点がみられる。インフルエンザのような症状。さらに悪化していくこともある。

 細菌の感染によって発症する。

その他ダニが関与する感染症として、Q熱、バベシア症、野兎病などがあります。実はこんなにも多様な病気をダニが運んでいるのです。そしてワンちゃんやネコちゃんだけでなく、ヒトへも病気を起こしてしまうのです。

 ヒトに感染が起こる場合、「ダニを、ワンちゃんやネコちゃんが運んできてしまう」という可能性があるということが問題点です。「ワンちゃんやネコちゃんにマダニの予防をしてあげる」ということは、「オーナー様やそのご家族への感染の予防する」ということにつながるのです。

重症熱性血小板減少症症候群

 重症熱性血小板減少症症候群(SFTS)という病気について、ここ最近ニュースで見かけます。ご存知の方もいらっしゃるかと思います。2012年に日本国内で初めて、ヒトでの死亡者が出てしまった病気です。2009年に中国で集団発生が見られた、比較的新しい病気です。

原因

 ウイルス性の病気です。そのウイルスを持っているマダニに噛まれることで感染が起こります。マダニは日本国内のほとんどの場所に住んでいて、暖かい季節に特に活発に活動します。

症状

 血小板や白血球の減少が起こります。目に見える症状としては発熱、嘔吐(吐く)、神経症状(けいれんなど)、出血傾向(内出血、血が止まらない)、重症では死亡してしまいます。中国での致死率は10数%と言われてるようで、かなり高い確率です。

 2012年の国内での発症例は、中国などで感染したのではなく、日本の国内での感染が原因だったとのことです。つまり、このウイルスは日本にも住んでいるということになります。

 

 ワンちゃんやネコちゃんでもマダニに噛まれてしまうことがあります。なにより、そのマダニがヒトを噛んでしまうこともあることが問題です。そのマダニが万が一この病気を持っていたら・・・ と考えると恐ろしいことです。

 マダニは多くの病気を運んでいて、実はこの病気以外にもヒトに感染する病気を持っていることがあります。オーナー様やそのご家族への感染を予防するためにもマダニの予防は大切なのではないかと思います。

開院2周年

 皆様に支えられ、開院して2周年を迎えることができました。ありがとうございます。これからも、皆様のご家族の一員であるワンちゃん・ネコちゃん・エキゾチックアニマルの子たちの健康を支える!」という形で恩返しができるようにがんばって行きたいと思います。

 今後も、さくら咲く動物病院をよろしくお願いします。

 

31日までは平常通りです

 今年ももう数日で終わります。今年も多くの人に助けられてきました。ありがとうございました。

 病院は31日まで平常通りに診察を行っております。お忙しい時期ではあると思いますが、何か心配なことがあれば早めに来院をしていただければと思います。

 来年もよろしくお願いします。

もうすぐクリスマス!でも・・・

とても寒くなってきました。もうすぐクリスマスです。

 クリスマスとなると、ワンちゃんやネコちゃんといっしょに楽しみたいところではないかと思います。楽しんでいただけることはとても良いことだと思います。

 しかし注意していただきたいところがあります。それは食べ物です。「ケーキを少しだけあげたら下痢をしてしまった」「間違って骨付き肉を食べてしまった」というお話を聞くことがあります。場合によってはチョコレート中毒や異物の手術と言ったようなとても重たい症状につながることもあります。「楽しいハズのクリスマスが・・・(-_-;)」とならないように気を付けていただくと良いと思います。

お知らせ・お願い

 1月から新しい看護師さんを雇いました。不慣れなためにご迷惑をおかけしてしまうこともあるかもしれません。大変申し訳ありませんが、優しく見守っていただきますようよろしくお願いします。

年末年始のご案内2013

今年もあっという間に残り一か月少々となりました。年末年始の診察のご案内です。

30日(日)  平常通りの診察  午前9時~12時 午後4時~7時

31日(月)  平常通りの診察  午前9時~12時 午後4時~7時

1日(火)   休診日(平常通り)

2日(水)   緊急診察の   午前10時~12時 午後4時~7時

3日(木)   緊急診察のみ  午前10時~12時 午後4時~7時

4日(金)   平常通りの診察 午前9時~12時

2,3日はお正月のため特別料金をいただきます。また、お電話も多くあることが予想されますが、お電話だけでは判断できないことが多くあります。よって、基本的にはお電話だけでの相談・診察は行いませんのでご了承ください。

ご迷惑をおかけしますが、確認をよろしくお願いします。

ネコちゃんのカゼとワクチン

  急速に秋も深まってきました。寒く乾燥してきて、ヒトだけでなくネコちゃんもカゼの注意が必要な季節になってきました。そこで今回はネコちゃんのカゼのお話です。

主なカゼの原因は?

 ネコカリシウイルス、ネコヘルペスウイルス・・・これらのウイルスがまず初めに感染することによってカゼが始まります。

 ボルデテラ、クラミジアなど・・・・細菌です。カゼが始まった子に、さらにこれらが感染することによって(二次感染)症状が悪化します。

 

どのように感染してしまうのか?

目、鼻、唾液がくしゃみで飛ぶことによって・・・カゼのイメージとしては当たり前と思います。

毛、うんち、おしっこに触れることによって・・・「毛」はネコちゃんがいる環境ならどこにでもあります。ノラネコちゃんが歩けばあちこちに毛は落ちているということです。

ご家族の方の服や手などから・・・特にウイルスは長時間生きることができます。例えばオーナー様がノラネコちゃんの近くを歩いただけでも、ウイルスが飛んで来たり、「毛」がくっついたりすることがあります。そのまま家に帰れば家の中にいるネコちゃんにも感染してしまいます。

ストレスによって・・・感染しているネコちゃんは症状の有無に関わらず、ストレスがかかることで病原菌を体から放出し始めます。多頭飼育をしている場合は問題になってしまいます。

ワクチンは大切

 感染してしまう理由で注目しなくてはならないのは、「直接カゼのネコちゃんに触れなくても感染する可能性がある」ということです。つまり家の中で飼育していても感染しうるということになり、ワクチンは必要ということになります。

 残念ながらワクチンで100%感染を予防できるわけではありません(ヒトもインフルエンザワクチンを接種してもウイルスの型が合わずに感染してしまうことがあるのと同様です)。しかし、もし感染が起こってしまってもワクチンには「症状を軽減する効果」が期待できるので、接種しても決して損はないのです。

 日本でのネコちゃんのワクチン接種率は非常に低いと言われています(10%程度)。ワクチンを接種することで得られるメリットはとても大きいですので、ネコちゃんのためにワクチンを接種してあげることをお勧めします。

 

ネコちゃんのフィラリア症

 はじめにフィラリア症とは、蚊に刺されることで感染する寄生虫が原因になって起こる、心不全や呼吸困難が起こる病気です。最期は亡くなってしまうことが非常に多い恐ろしい病気です。ワンちゃんでは必ず毎年お薬を飲んで予防する病気です。逆にネコちゃんではほとんど予防がされることがない病気ですが、ネコちゃんでも命の危険にさらされることがある病気なのです。 

 ではなぜネコちゃんでは予防されないのでしょうか? それは「感染する確率の低さ」が大きな原因にあげられます。いわゆる地域猫でフィラリアに感染している確率は20%未満と言われています(100頭れば10頭くらい感染があるということ)。ネコちゃんはフィラリアの感染に対する耐性が強いということになります。よって、病院で勧められることも少ないですし、オーナー様も「フィラリア症って何?」となってしまうのです。しかし、一度感染が起こるとワンちゃんより重症になります。ここが大きな問題です。なので予防をしてあげることが理想的なのです。

症状

呼吸困難

嘔吐

 肺に強い炎症を起こすのがネコちゃんのフィラリア症の特徴です。ここから亡くなってしまうことも多くあります。ほかにもなんとなく元気がない、食欲が安定しない、体重が減るといった漠然とした症状の場合もありますが、ここからフィラリア症を特定することは難しいです。

検査・診断

 ネコちゃんのフィラリア症の場合ここが一番の問題です。ワンちゃんのように簡単な検査で確実に診断する方法がないからです。ワンちゃんであれば感染があるかないかを血液検査で短時間で行うことができます。しかし、ネコちゃんはそれだけでは判断ができないことも多くレントゲン、エコー、血液検査などを総合的に評価する必要があります。

予防

 フィラリア症は、発症すると大変なことになってしまうことが多いためワンちゃんではしっかり予防することで感染未然に防ぎます。ネコちゃんでも同様です。予防には、「飲み薬」か「スポット製剤(背中につけるタイプの薬)」があります。ネコちゃんは内服が苦手なことが多いのでスポットタイプのお薬が向いているかもしれませんね。

 感染する可能性が低いのでなかなか強くお勧めしづらいところもあるのですが、心配な場合はご相談していただければと思います。

☆スタッフ募集☆

 10月に入って、朝夕の気温の差も大きくなってきました。ヒトはもちろんワンちゃん、ネコちゃん、エキゾチックアニマルの子たちも体調に気をつける必要がある時期です。

 募集は終了しました。ありがとうございました。