高齢犬の行動変化1

病院は5年目を迎えました。これからも動物医療の面で地域の方々とペットの子たちにさらなる貢献して行きたいと思います。また、遠方から来院される方も少しずつ増えてきています。そのようなオーナー様、ペットの子にも「遠くから来てよかった」と思っていただけるようにがんばっていきたいと思います。

今回はワンちゃんの高齢化と問題行動についてです。

高齢化の状況と体の変化

最近の調査によると高齢期と言われる7歳以上のワンちゃんの割合は全体の半分くらいだそうです。老化による体の変化や病気の発症は、完全な治療が困難なものも多いです。

感覚が鈍くなることで、不安をいだくことが多くなったり反応が遅くなったりしますし、筋力の低下や関節炎によって運動などを嫌うようになったりします。徐々に体の変化が起こってくるので気づきにくいかも知れないです。また、それらの変化は「年を取ったせい」に見えるかも知れませんが、病気によって起こっていることもあるので注意が必要です

 

 

認知機能不全症候群(認知症、痴ほう症)

日本国内では、日本犬(ミックスの子も含む)での発症が非常に多いです。症状も強い傾向があるので大きな問題(ワンちゃんだけでなく、オーナー様にも)になることもあります。

・落ち着きなく歩き回る、障害物にぶつかる

・知っているハズの物やヒトへの反応の異常

・撫でてあげることへの無関心、おすわりなどの命令への反応が悪くなる

・攻撃的になる

・昼間に良く寝て、夜間の睡眠時間が減ってくる

・トイレを失敗する、漏らしてしまう

・無意味な行動をする

11歳以上になると上記のサインが認められるようになってくることが多いそうです。高齢のワンちゃんを飼われているオーナー様は、日本犬の子に限らず当てはまることがないか良く観察してみてください。治療や対応はなかなか困難なことも多いですが、もしも心配がことがあれば相談していただければと思います。

 

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