トキソプラズマとは2

 今回はトキソプラズマがヒトに感染すると起こる症状と、予防方法についてです。

ヒトが感染すると?

 良く知られているのは、妊娠時にトキソプラズマに初感染すると起こる胎児への影響かと思います。早産、死産、新生児の先天性異常がそれになります。妊娠以前からトキソプラズマへの抵抗性があれば問題ないのですが、90%以上の方が抵抗性を持っていないので注意が必要です。年間にトキソプラズマが原因で起こる死産は十数件もあるそうです。

 また、妊娠に関わらず感染が起こることも当然あります。この場合、命に関わることはありませんが、トキソプラズマは脳に入り込み休眠状態になります。その結果、ヒトの性格へ影響したり、統合失調症やうつ病の危険因子になるとも言われたりしています。

 

ネコちゃんやヒトへの感染を予防するためには?

 まずネコちゃんへの感染の予防は単純です。「室内飼育する・生肉を与えない」だけです。逆を言えばこれしか方法がないということです。トキソプラズマには特効薬はありませんので感染をさせないという方法がベストです。

 ヒトは、「土・砂への接触を避ける・野菜などは良く洗って食べる・生水は飲まない」ように心掛ける必要があります。残念ながら外で生活するネコちゃんの行動を制限することはできないからです。どこにでもオーシスト(簡単に言うとトキソプラズマの卵)が落ちているものとして対応が必要です。

 それから、生肉(獣肉の刺身、生ハム、サラミ、レアステーキ、)を食べなことです。しっかりした冷凍処理や、加熱処理されているものを食べることを心がける必要があります。

 海外旅行でトキソプラズマの多い国へ行ったときは特に注意が必要です。

 こうすることでヒトにも感染する確率がゼロの近くなっていきます。

 

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